お店のPOSレジにキャッシュレス決済を導入したい。キャッシュレス決済導入のための費用や機器、POSレジの対応状況が気になる。
こんな疑問を解決します。全国でPOSレジの導入が進むとともに、コロナ禍も影響し、キャッシュレス決済を導入するお店も増えてきました。
まだPOSレジを導入していていないお店にも、既に導入したお店にも役立つ情報をまとめました。
POSレジにキャッシュレス決済を導入する
POSレジにキャッシュレス決済を導入すると、どういったことが可能になり、どういう効果があるのでしょうか？
何ができるようになるのか
キャッシュレス決済を導入することは、お店での支払い方法として、現金以外にも、クレジットカードや交通系IC、PayPayなどが選べるようになるということです。
また、POSレジと連携させてキャッシュレス決済を導入することは、上記に加え、会計業務をかんたんにすることでもあります。
POSレジとキャッシュレス決済を連携させないと、金額を2回入力したり、レシートが2枚になったり、いろいろと不都合が生じます。しかし、POSレジとキャッシュレス決済が連携していれば、そういった不都合もありません。
メリット・デメリット
POSレジにキャッシュレス決済を導入する最大のメリットは「スタッフの負担を増やすことなく、お客さんが好きな支払い方法を選べるようになる」という点です。
繰り返しですが、POSレジとキャッシュレス決済が独立したシステムになっていると、機器の操作が増え、会計業務がわかりにくく、効率の悪いものになります。金額間違いも起こるでしょう。
しかし、POSレジにキャッシュレス決済を導入できれば、その心配はありません。むしろお客さんの支払いの選択肢が広がり、所持金が少ない方にも商品を買ってもらえる・決済サービス側のキャンペーンで購入意欲が高まる、などの恩恵を受けられます。
他には、会計ソフトと連携することで、現金での売上もキャッシュレス決済での売上も一元管理され、お店の経理作業が楽になります。
もちろんデメリットもないとは言えません。
キャッシュレス決済を用いた取引では、取引額の数パーセントが取引手数料として徴収されます。原価率が高い商品の場合などは、利益が僅かになってしまう可能性もあります。
それだけでなく、キャッシュレス決済に必要な機器の購入費用も必要です。小規模店舗であれば、数万円程度と見込んでおくと良いでしょう。
キャッシュレス決済導入の費用・必要機器
キャッシュレス決済の導入にかかる具体的な費用を、各キャッシュレス決済代行サービスごとに比べてみます。
| キャッシュレス決済代行サービス | 費用 |
|---|---|
| PAYGATE | 要問い合わせ |
| stera pack | 初期費用なし＋月額3300円 |
| Airペイ | iPad代＋初期費用なし＋月額なし |
| Square | 機器代7980円〜＋初期費用なし＋月額なし |
| STORES決済 | iPad代＋初期費用なし＋月額なし |
| 楽天ペイ | 要問い合わせ |
| JMSおまかせサービス | 要問い合わせ |
一部問い合わせが必要なサービスもありますが、基本的には数万円程度で導入できると考えておけば問題ありません。
費用に続いて必要になる機器です。キャッシュレス決済に必要となるのは、「キャッシュレス決済端末」です。
さらにiPadなどが必要なこともありますが、既にPOSレジでiPadを使用している場合は兼用できることが多いです。
POSレジ5社で比較：各社のキャッシュレス決済対応は？
それでは、どのPOSレジがどのキャッシュレス決済代行サービスに対応しているのでしょうか？
今回は、クラウド型POSレジ、つまり、タブレットで使うタイプのPOSレジ5社それぞれについて、連携可能なキャッシュレス決済代行サービスをまとめました。
スマレジ
スマレジ
は、クラウド型POSレジとしての歴史が長く、その多機能さで人気のPOSレジです。
スマレジと連携できるキャッシュレス決済代行サービスが、5社の中でもっとも多くなっています。
これ以外にも業界標準であるCAT/CCTに対応した一般的なクレジットカード決済システム等と連携が可能です。
クラウド型POSレジにも関わらず、キャッシュレス決済導入時の自由度が抜群に高いのがスマレジです。
POS+（ポスタス）
POS+(ポスタス) 
は、飲食・小売・美容の3業種別にわかりやすいプランを提供しているPOSレジです。特に、飲食店向けの機能が充実しています。
スマレジほど多くはありませんが、ポスタスでも十分な選択肢があると言えます。
Airレジ
エアレジは、リクルートが展開するPOSレジです。iPadさえあれば無料で利用でき、手軽に導入できるのが魅力です。
しかし、Airレジはその姉妹サービスである「Airペイ」と「AirペイQR」のみとしか連携できません。無料で提供されているPOSレジなので、仕方ありません。
POSレジとキャッシュレス決済のサポートを受けやすい点は、メリットです。
STORESレジ
STORES レジ 
は、ネットショップ作成サービスのSTORESのPOSレジです。通販と実店舗の在庫を同期したり、一元管理したりできるレジとして知られています。
そんなSTORESレジも無料ということがあり、連携できるのは、姉妹サービスのSTORES決済のみです。
Square POSレジ
Square POSレジは、キャッシュレス決済サービスのSquareのPOSレジです。
こちらもSquare決済としか連携ができません。Square決済は、他のサービスよりも機器のデザイン性が高く、おしゃれです。見た目を重視する店舗には向いています。
以上、POSレジ別のキャッシュレス決済代行サービスを紹介しました。
キャッシュレス決済を導入するなら準備は早めに
実は、キャッシュレス決済の導入には少し時間がかかります。どんなに小規模なお店であっても、アカウント登録するだけのPOSレジのような手軽さでキャッシュレス決済を導入することはできません。
キャッシュレス決済の導入は普通「加盟店審査」があります。たとえば、クレジットカードでの決済に対応する場合、Visa・Mastercard・JCBなどの各ブランドの審査を通過しなければなりません。
この審査にかかる期間は、数日〜数ヶ月とかなり開きがあります。お店の状況にもよりますし、契約するキャッシュレス決済代行サービスにもよります。
そのため、キャッシュレス決済を導入するのであれば、できる限り早くキャッシュレス決済代行サービスに相談・申し込みすることが、スピーディーな導入につながるでしょう。